4月期ドラマファーストインプレッション ― 2009/05/05
●ハンチョウ~神南署安積班~ 月曜日夜8:00~
他に何も見るものがないので見ているが、やはりこの枠で無理はできないのか、ごく普通の刑事ドラマ。最近ドラマで見ないことがないドランク塚地も、抑え目にしている感じ。紅一点の黒谷友香はなかなか女刑事が似合うね。他には特筆すべき点はないかなぁ。
●アタシんちの男子 火曜日夜9時~
本当にまったく見る気がなかったのだが、暇だったのでつい見た。悪気はなかった。最近流行りの逆ハーレムドラマかと思いきや、上は30代から下は小学生の凸凹の6人兄弟。兄弟とはいえ全部養子で血のつながりはない。いきなり二十歳そこそこの女性が、その6人の母親になるというお話。彼らがどうやって家族としてまとまっていくかを描いたドラマらしい。これもコメディなのであまり真剣に見るものではないが、特に岡田義徳の好演が光る。特にファンというわけではないが、彼が出てなかったら見続けてなかったかもしれない。
●白い春 火曜日夜10時~
阿部寛と大橋のぞみの共演が話題のドラマ。見るつもりはなかったのに、初回をつい見たら、どんどん次が見たくなってしまった。とにかく主人公の置かれた境遇が惨澹たるもので、よく生きてるなと思うほど希望がない。そもそもヤクザになったことも悪かったし、恋人のためとはいえ殺人を犯したことも悪かった。しかしこういう人には夢も希望もないのかと思わせる。これからどのような展開を見せ、主人公がどのように変わっていくのかが気になる。なかなか骨太のドラマだが、何故かつい笑っちゃうシーンもある。
●臨場 水曜日夜9時~
あれ、ゴンゾウ? と思った人も少なくないと思う。主人公のエキセントリックな性格はゴンゾウと見分けがつかない。同じ局で同じ役者なのだから、もうちょい差別化をはかってほしかった。ただゴンゾウとは違い、1話完結のスタイルなので、続編は作りやすそう。あと、さすがに鑑識がでしゃばりすぎてるような気はする。フィクションなんだからこれもアリなんだろうけど。ヒロインの年齢層が高いので、若い男性層には避けられそうだ。
●BOSS 木曜日夜10:00~
まだ初回しか見てないが、珍しく武田鉄矢のダークな演技が見られたのはよかった。フジテレビらしく、スタイリッシュにまとめあげてるところが人気の所以か。各部署のつまはじき者が集まってできた部署という設定だが、初回なのでまだ個々人の長所が完全には活かされてない。これからまとまっていくのかと思うとつい見たくなるね。でも多分警察物としてはわりと普通のドラマになりそうなにおいがぷんぷんしてた。
●名探偵の掟 金曜日深夜11:15~
これも探偵を題材としたコメディ。こちらは本格推理物を題材としており、ノリ的には33分探偵と似たところもある。が、キム兄以外の主要キャストがコメディ慣れしていないのか、パカに徹するという意味では今のところ33分に軍配が上がる。ヒロインが突っ込み役というところまで33分に似ているのだが、33分のヒロインは結構自分でもボケかましてたところが違うし、堂本剛はジャニだけど関西出身だから元々ボケツッコミには強いので、そのへんかとも思う。しかしコメディだと思って、東野も本格にはとても使えないアホみたいなトリック考えてるところは笑える。
●イケ麺そば屋探偵~いいんだぜ!~ 土曜日深夜0:50~
派生元の前の番組は見ていないけど、まぁ要するにコメディなので気軽に見れる。嘘を聞いただけで見破れる特異体質のイケメンそば屋の主人公の下に、変な事件ばかり持ち込まれるというストーリー。1、2回のゲストが竹中直人だったが、久々に彼がぶっ飛んでるとこ見たわ。探偵という言葉につられて見るとがっかりするけど、ゆるい世界観に浸るにはいいかも。他の役者に中年が多いので、藤木が若く見える。冒頭に入るいとうせいこうの実況中継はいらなかったかも…。イケメン目当てで見ようとした女性の何割かがあれで逃げてると思う。どうせイケメンを名乗るなら、徹底してイケメンで通したらよかったのに。
【オマケ】
●帰ってこさせられた33分探偵 (番組終了)
1月期と4月期の間の1ヶ月という変則的な放映枠だった。内容的には去年とほとんど変わらない。ただ情報屋に、過去の人感の漂う小島よしおだけでなく、オードリーとかナイツなどの今時の芸人を出しているのだけちょっと違う。最近小島よしおは既に過去のものとなったギャグを捨てて、早稲田という高学歴を武器にクイズ番組とか出てるようですね。ま、どうでもいいか。ドラマとは関係ないし。つか、これ見てゴッドハンド輝見てごらんよ。水川あさみってすげー女優になると思うわマジで。
●ゴッドハンド輝 土曜日夜8時~
見るともなく2回目まで見てしまったが、それ以降見てないし特に見ようとは思わない。やっぱり設定が非現実的なので、医療物としてみるとちょっと引いてしまう。注目すべきは渡部篤郎と別所哲也。渡部はもうこんな役するほど年食ったんだなぁと思う。別所は長髪がなんか似合うw ちなみにこのドラマも変則的で、5月中旬に最終回を向かえ、次にはキムタク主演のドラマが控えている。どうやらあまり奮わないこの枠のテコ入れ作戦か。
アタシんちと白い春以外はだいたい1話完結なので、逆に見逃してもいいかって気になるね。白い春見てると、阿部寛ってほんとにすげー役者になったなぁと思う。大河で神々しいという表現がぴったりの謙信を演じてたかと思えば、一転ホームレスの下ヤクザかよ。どうもあの人は、自分のオーラをコントロールできるんじゃないかと思うね。ある時は神々しく、ある時は不気味に、そしてある時は間違った方向に。
ついでに言うと、私が面白いと感じるドラマは、ちょっと見ただけでも面白そうなオーラが出てる。例えば、中居と上戸の共演が話題の婚カツ!だけど、ちょっと見た限りまったく面白そうになかった。同じようなテーマのコンカツリカツも、なんか説明ばっかり理屈ばっかりでつまらなそうだった。ゴーストフレンド、だったかな、NHKの木曜日8時からのドラマも、たまについてるけど最後まで見ようという気にはならない…。中学生日記のほうがまだマシ。逆に見る気もないのについテレビがついてるから見てしまい、気づいたら最後まで見てたってパターンは、結構面白いドラマなんだと思う。
ちなみに視聴率的に言えば、今回BOSSの一人勝ちっぽい雰囲気。後は8~14%の間でダンゴ状態。意外と健闘しているのは、小学生の殺人という重いテーマを扱った「アイシテル」。内容的にはどっちかってと昼ドラ向きなんだが。また、松本清張原作の「夜光の階段」は、舞台を現代に書き換えたのに、脚本家が62歳で内容が昭和なのが話題。主人公を演じる藤木の棒っぷりや、藤木自身によるエンディングの酷さもあって、ネタドラマとして評価する人が高いようだ…。藤木はイケ麺そば屋探偵でも主題歌を歌っているが、なんていうか…。一方ゴーストフレンズの不調は酷く、ついに3%割れもありそう。あれじゃ仕方ないかなとも思うが。だから早くNHKは木8を時代劇(ry
じゃそろそろ終わりにしたいので総括。今期はあまり、続けて見たいと思うものがない中、唯一一般人の皆さんにお勧めできるのは「白い春」。推理マニアなら「臨場」で、鑑識の勉強をせよ!
※追記
「夜光の階段」を初回だけ見たけれど、やっぱり見るに耐えなかった。古い、の一言に尽きる。高度経済成長後の日本にしか思えない。それから、どうしてもあの世代の作家が描く女性像ってのは、鼻につくんだよね。プロファイリング的な人物像とでも言いましょうか。あと、やっぱり噂のエンディング曲は酷いものだった。20年前くらいの歌謡曲みたいな感じで、よく言えばノスタルジー漂う曲なんだけど、声がwww
他に何も見るものがないので見ているが、やはりこの枠で無理はできないのか、ごく普通の刑事ドラマ。最近ドラマで見ないことがないドランク塚地も、抑え目にしている感じ。紅一点の黒谷友香はなかなか女刑事が似合うね。他には特筆すべき点はないかなぁ。
●アタシんちの男子 火曜日夜9時~
本当にまったく見る気がなかったのだが、暇だったのでつい見た。悪気はなかった。最近流行りの逆ハーレムドラマかと思いきや、上は30代から下は小学生の凸凹の6人兄弟。兄弟とはいえ全部養子で血のつながりはない。いきなり二十歳そこそこの女性が、その6人の母親になるというお話。彼らがどうやって家族としてまとまっていくかを描いたドラマらしい。これもコメディなのであまり真剣に見るものではないが、特に岡田義徳の好演が光る。特にファンというわけではないが、彼が出てなかったら見続けてなかったかもしれない。
●白い春 火曜日夜10時~
阿部寛と大橋のぞみの共演が話題のドラマ。見るつもりはなかったのに、初回をつい見たら、どんどん次が見たくなってしまった。とにかく主人公の置かれた境遇が惨澹たるもので、よく生きてるなと思うほど希望がない。そもそもヤクザになったことも悪かったし、恋人のためとはいえ殺人を犯したことも悪かった。しかしこういう人には夢も希望もないのかと思わせる。これからどのような展開を見せ、主人公がどのように変わっていくのかが気になる。なかなか骨太のドラマだが、何故かつい笑っちゃうシーンもある。
●臨場 水曜日夜9時~
あれ、ゴンゾウ? と思った人も少なくないと思う。主人公のエキセントリックな性格はゴンゾウと見分けがつかない。同じ局で同じ役者なのだから、もうちょい差別化をはかってほしかった。ただゴンゾウとは違い、1話完結のスタイルなので、続編は作りやすそう。あと、さすがに鑑識がでしゃばりすぎてるような気はする。フィクションなんだからこれもアリなんだろうけど。ヒロインの年齢層が高いので、若い男性層には避けられそうだ。
●BOSS 木曜日夜10:00~
まだ初回しか見てないが、珍しく武田鉄矢のダークな演技が見られたのはよかった。フジテレビらしく、スタイリッシュにまとめあげてるところが人気の所以か。各部署のつまはじき者が集まってできた部署という設定だが、初回なのでまだ個々人の長所が完全には活かされてない。これからまとまっていくのかと思うとつい見たくなるね。でも多分警察物としてはわりと普通のドラマになりそうなにおいがぷんぷんしてた。
●名探偵の掟 金曜日深夜11:15~
これも探偵を題材としたコメディ。こちらは本格推理物を題材としており、ノリ的には33分探偵と似たところもある。が、キム兄以外の主要キャストがコメディ慣れしていないのか、パカに徹するという意味では今のところ33分に軍配が上がる。ヒロインが突っ込み役というところまで33分に似ているのだが、33分のヒロインは結構自分でもボケかましてたところが違うし、堂本剛はジャニだけど関西出身だから元々ボケツッコミには強いので、そのへんかとも思う。しかしコメディだと思って、東野も本格にはとても使えないアホみたいなトリック考えてるところは笑える。
●イケ麺そば屋探偵~いいんだぜ!~ 土曜日深夜0:50~
派生元の前の番組は見ていないけど、まぁ要するにコメディなので気軽に見れる。嘘を聞いただけで見破れる特異体質のイケメンそば屋の主人公の下に、変な事件ばかり持ち込まれるというストーリー。1、2回のゲストが竹中直人だったが、久々に彼がぶっ飛んでるとこ見たわ。探偵という言葉につられて見るとがっかりするけど、ゆるい世界観に浸るにはいいかも。他の役者に中年が多いので、藤木が若く見える。冒頭に入るいとうせいこうの実況中継はいらなかったかも…。イケメン目当てで見ようとした女性の何割かがあれで逃げてると思う。どうせイケメンを名乗るなら、徹底してイケメンで通したらよかったのに。
【オマケ】
●帰ってこさせられた33分探偵 (番組終了)
1月期と4月期の間の1ヶ月という変則的な放映枠だった。内容的には去年とほとんど変わらない。ただ情報屋に、過去の人感の漂う小島よしおだけでなく、オードリーとかナイツなどの今時の芸人を出しているのだけちょっと違う。最近小島よしおは既に過去のものとなったギャグを捨てて、早稲田という高学歴を武器にクイズ番組とか出てるようですね。ま、どうでもいいか。ドラマとは関係ないし。つか、これ見てゴッドハンド輝見てごらんよ。水川あさみってすげー女優になると思うわマジで。
●ゴッドハンド輝 土曜日夜8時~
見るともなく2回目まで見てしまったが、それ以降見てないし特に見ようとは思わない。やっぱり設定が非現実的なので、医療物としてみるとちょっと引いてしまう。注目すべきは渡部篤郎と別所哲也。渡部はもうこんな役するほど年食ったんだなぁと思う。別所は長髪がなんか似合うw ちなみにこのドラマも変則的で、5月中旬に最終回を向かえ、次にはキムタク主演のドラマが控えている。どうやらあまり奮わないこの枠のテコ入れ作戦か。
アタシんちと白い春以外はだいたい1話完結なので、逆に見逃してもいいかって気になるね。白い春見てると、阿部寛ってほんとにすげー役者になったなぁと思う。大河で神々しいという表現がぴったりの謙信を演じてたかと思えば、一転ホームレスの下ヤクザかよ。どうもあの人は、自分のオーラをコントロールできるんじゃないかと思うね。ある時は神々しく、ある時は不気味に、そしてある時は間違った方向に。
ついでに言うと、私が面白いと感じるドラマは、ちょっと見ただけでも面白そうなオーラが出てる。例えば、中居と上戸の共演が話題の婚カツ!だけど、ちょっと見た限りまったく面白そうになかった。同じようなテーマのコンカツリカツも、なんか説明ばっかり理屈ばっかりでつまらなそうだった。ゴーストフレンド、だったかな、NHKの木曜日8時からのドラマも、たまについてるけど最後まで見ようという気にはならない…。中学生日記のほうがまだマシ。逆に見る気もないのについテレビがついてるから見てしまい、気づいたら最後まで見てたってパターンは、結構面白いドラマなんだと思う。
ちなみに視聴率的に言えば、今回BOSSの一人勝ちっぽい雰囲気。後は8~14%の間でダンゴ状態。意外と健闘しているのは、小学生の殺人という重いテーマを扱った「アイシテル」。内容的にはどっちかってと昼ドラ向きなんだが。また、松本清張原作の「夜光の階段」は、舞台を現代に書き換えたのに、脚本家が62歳で内容が昭和なのが話題。主人公を演じる藤木の棒っぷりや、藤木自身によるエンディングの酷さもあって、ネタドラマとして評価する人が高いようだ…。藤木はイケ麺そば屋探偵でも主題歌を歌っているが、なんていうか…。一方ゴーストフレンズの不調は酷く、ついに3%割れもありそう。あれじゃ仕方ないかなとも思うが。だから早くNHKは木8を時代劇(ry
じゃそろそろ終わりにしたいので総括。今期はあまり、続けて見たいと思うものがない中、唯一一般人の皆さんにお勧めできるのは「白い春」。推理マニアなら「臨場」で、鑑識の勉強をせよ!
※追記
「夜光の階段」を初回だけ見たけれど、やっぱり見るに耐えなかった。古い、の一言に尽きる。高度経済成長後の日本にしか思えない。それから、どうしてもあの世代の作家が描く女性像ってのは、鼻につくんだよね。プロファイリング的な人物像とでも言いましょうか。あと、やっぱり噂のエンディング曲は酷いものだった。20年前くらいの歌謡曲みたいな感じで、よく言えばノスタルジー漂う曲なんだけど、声がwww
4月期ドラマファーストインプレッション追加 ― 2009/05/24
ドラマの話ばっか続いて申し訳ありませんが、他に書きたいと思うことがないんだものしょうがない。社会の話は、書いてて皆さん不快に思うこともあるだろうから書きづらいし、日常もふさぎがちになることが多いのでそんな書きたくないし、唯一問題なく書けることと言ったらテレビのことだけ。もういっそここのブログ、ドラマブログにしてしまおうかしら。
●Mr.Brain 土曜日夜8時頃~
開始が5/23からという、異例のドラマ。最近大きな番組改編をやったため、全般的な低視聴率に喘ぐTBSによる、社運を賭けた渾身のドラマらしい。主人公にキムタク、共演者も豪華、内容は今視聴率を稼げると言われている警察物、題材に流行の脳科学を取り入れ、わざわざ視聴率の下がるGWを避け(去年のキムタクドラマCHAGEもそうだったけど)、番宣も派手にやっていて、これで視聴率取れなきゃ担当者どころかお偉いさんのクビもいくつか飛びそうなってくらいのリキの入れよう。ただキムタクも劣化が激しいし、土曜の夜は在宅率も低いと言われているので、結構苦戦しそうな予感がする。警察物なんでとりあえず見てみたけど、あまり斬新てほどじゃなかった。BOSSと大して変わらない程度。今後もっと最新の脳科学に肉薄するような内容を期待する。警察物好きならお勧め。
●湯けむりスナイパー 深夜0時12分頃~
スナイパーとして活躍していたが、足を洗って秘境の温泉宿に勤める中年男性の目を通して描いた、人間模様を描くドラマ。白い春ではパン屋のいいお父さんを演じているエンケンが、こちらでは人を撃ったり切ったりはったり。まぁそれは過去なんだけど、今でもたまに宿に来るヤクザっぽいお客さんに制裁?を加えたりして、断ち切りたい過去を引きずっている。白い春の佐倉春男(あべちゃん)よりよっぽと手が汚れてる。そのギャップが何とも言えず楽しい。白い春とコンボで見ると効果的。内容的には、ストーリーは地味だけど、青年漫画が原作だけにアダルトな内容が多い(性的な意味で)。
ミスブレの感想をもうちょっと書いてみる。初回見て、ちょっとリキ入れすぎやなぁと思った。まだ始まったばかりだからか、不自然というか、空回り的なところが目立つ。多分皆TBSが社運をかけたキムタクドラマってことで、変な力が入りすぎてるんだろうね。キャストもスタッフも。こういうのは回を重ねるごとによくなってくるものだけど、変な時期に始まったので、残念ながら回数が少ない。そこまで行くかどうかだな。例えば「名探偵の掟」は最初ぎくしゃくしていたが、かなりよくなってきた。特に香椎の豹変ぶりがすごい。キムニイもこの人にどう突っ込んだらええんかいな的な迷いがなくなってきたように思う。松田もすごく楽しそうに演じているように見える。ただストーリーがね…。
あと、今回もやもやした違和感を感じたのは、どうもドラマの路線がコメディ調でいくのか、シリアス路線なのかがイマイチはっきりしてなかったからのように思う。同じ警察物で言うと、臨場やハンチョウはコメディ的な部分もちょっとはあるが、全体的に見てシリアス路線。BOSSは温水という徹底的ないじられ役がいたり、ケンコバがハードゲイを演じていたり、竹之内がプレイボーイっぷりを発揮したりしているので、内輪シーンではコメディ臭が強いが、いざ事件となるとピシッとする、キャラクターを生かした路線。ミスブレの場合、このへんがまだ、第1回だけでは読みきれなかったんだな。せっかく高い金払ってキムタク使ってんだし、現場ももうちょっと彼を生かせよと思う。視聴率の申し子なんで、すごい丁重に扱われてんじゃないかと、他人事ながら心配になっちゃう。
今回唯一光っていたのは、組織対策四課の刑事を演じてた市川海老蔵。あまり出番はなかったけど、自分的には主役を食うくらいのダーティな魅力があったぞ! 次はガクトが犯人役としてゲスト出演するので、あのあんちゃんがどこまでブッ飛んだ演技を見せてくれるか楽しみだ。それから地味だけど、新婚水嶋も、一枚看板立てれるくらいの俳優なのに、今回は元気だけどあまり頭はよくない新人刑事をフレッシュに演じている。こういう一歩下がった役もちゃんとできるんだねぇ。絢香大事にしろよ(関係ない)。ま、そんなわけで、来週以降もまた見てしまうんだろうな。ちょうどうちじゃ飯時だからな。ただ、その前に陽炎の辻も見てるんで、できれば8時ジャストに始まってくれた方が嬉しいです…。
※追記
ここからはネタバレになるので、これから見たいと思う人は読まない方がいい。
初回のミスブレのオチには大きな穴があった。土井(高嶋弟)が落ちたのは、アリバイ工作で行ったことになっていた三所川原(たぶんモデルは五所川原)の駅周辺の写真を見せられ、それを見たことも行ったこともないとはっきり認めたことだったが、これは単にアリバイがなくなったというだけで、犯行の証拠が何ひとつない状況では、有罪の立証は自白に頼るしかない。つまり本人が否認すれば、裁判では簡単にひっくり返るだろうし、九十九が実施したMRIの検査は、まだ実験段階であり、正式な証拠としては採用されないだろうから、アリバイ崩しすらできない可能性もある。まぁ口裏を合わせていたのが秘書とだけなら、裏を取ればちゃんとアリバイを崩すことができるかもしれないけど、よくアリバイ崩し物で陥りがちな展開は、アリバイだけ崩して犯行を立証したような気になってるとこ。アリバイがない=犯行が可能なだけで、アリバイがない=犯人ではないのである。犯人が工夫を凝らして作り上げた鉄壁のアリバイを崩されたのなら、そのショックで自供…ということも考えられるが、今回のアリバイはそれほど凝ったものでもなく、土井くらいの頭のいい人物なら、本当に浮気していたのでアリバイを作ったなどと嘯くこともできそうだ。どうもこのドラマの弱点は、実際の証拠がない限り、脳科学だけでは犯人を追い詰めることができないところのようだ。そのへんお茶を濁しているあたりが、あまりスカッとしなかった原因かも。
●Mr.Brain 土曜日夜8時頃~
開始が5/23からという、異例のドラマ。最近大きな番組改編をやったため、全般的な低視聴率に喘ぐTBSによる、社運を賭けた渾身のドラマらしい。主人公にキムタク、共演者も豪華、内容は今視聴率を稼げると言われている警察物、題材に流行の脳科学を取り入れ、わざわざ視聴率の下がるGWを避け(去年のキムタクドラマCHAGEもそうだったけど)、番宣も派手にやっていて、これで視聴率取れなきゃ担当者どころかお偉いさんのクビもいくつか飛びそうなってくらいのリキの入れよう。ただキムタクも劣化が激しいし、土曜の夜は在宅率も低いと言われているので、結構苦戦しそうな予感がする。警察物なんでとりあえず見てみたけど、あまり斬新てほどじゃなかった。BOSSと大して変わらない程度。今後もっと最新の脳科学に肉薄するような内容を期待する。警察物好きならお勧め。
●湯けむりスナイパー 深夜0時12分頃~
スナイパーとして活躍していたが、足を洗って秘境の温泉宿に勤める中年男性の目を通して描いた、人間模様を描くドラマ。白い春ではパン屋のいいお父さんを演じているエンケンが、こちらでは人を撃ったり切ったりはったり。まぁそれは過去なんだけど、今でもたまに宿に来るヤクザっぽいお客さんに制裁?を加えたりして、断ち切りたい過去を引きずっている。白い春の佐倉春男(あべちゃん)よりよっぽと手が汚れてる。そのギャップが何とも言えず楽しい。白い春とコンボで見ると効果的。内容的には、ストーリーは地味だけど、青年漫画が原作だけにアダルトな内容が多い(性的な意味で)。
ミスブレの感想をもうちょっと書いてみる。初回見て、ちょっとリキ入れすぎやなぁと思った。まだ始まったばかりだからか、不自然というか、空回り的なところが目立つ。多分皆TBSが社運をかけたキムタクドラマってことで、変な力が入りすぎてるんだろうね。キャストもスタッフも。こういうのは回を重ねるごとによくなってくるものだけど、変な時期に始まったので、残念ながら回数が少ない。そこまで行くかどうかだな。例えば「名探偵の掟」は最初ぎくしゃくしていたが、かなりよくなってきた。特に香椎の豹変ぶりがすごい。キムニイもこの人にどう突っ込んだらええんかいな的な迷いがなくなってきたように思う。松田もすごく楽しそうに演じているように見える。ただストーリーがね…。
あと、今回もやもやした違和感を感じたのは、どうもドラマの路線がコメディ調でいくのか、シリアス路線なのかがイマイチはっきりしてなかったからのように思う。同じ警察物で言うと、臨場やハンチョウはコメディ的な部分もちょっとはあるが、全体的に見てシリアス路線。BOSSは温水という徹底的ないじられ役がいたり、ケンコバがハードゲイを演じていたり、竹之内がプレイボーイっぷりを発揮したりしているので、内輪シーンではコメディ臭が強いが、いざ事件となるとピシッとする、キャラクターを生かした路線。ミスブレの場合、このへんがまだ、第1回だけでは読みきれなかったんだな。せっかく高い金払ってキムタク使ってんだし、現場ももうちょっと彼を生かせよと思う。視聴率の申し子なんで、すごい丁重に扱われてんじゃないかと、他人事ながら心配になっちゃう。
今回唯一光っていたのは、組織対策四課の刑事を演じてた市川海老蔵。あまり出番はなかったけど、自分的には主役を食うくらいのダーティな魅力があったぞ! 次はガクトが犯人役としてゲスト出演するので、あのあんちゃんがどこまでブッ飛んだ演技を見せてくれるか楽しみだ。それから地味だけど、新婚水嶋も、一枚看板立てれるくらいの俳優なのに、今回は元気だけどあまり頭はよくない新人刑事をフレッシュに演じている。こういう一歩下がった役もちゃんとできるんだねぇ。絢香大事にしろよ(関係ない)。ま、そんなわけで、来週以降もまた見てしまうんだろうな。ちょうどうちじゃ飯時だからな。ただ、その前に陽炎の辻も見てるんで、できれば8時ジャストに始まってくれた方が嬉しいです…。
※追記
ここからはネタバレになるので、これから見たいと思う人は読まない方がいい。
初回のミスブレのオチには大きな穴があった。土井(高嶋弟)が落ちたのは、アリバイ工作で行ったことになっていた三所川原(たぶんモデルは五所川原)の駅周辺の写真を見せられ、それを見たことも行ったこともないとはっきり認めたことだったが、これは単にアリバイがなくなったというだけで、犯行の証拠が何ひとつない状況では、有罪の立証は自白に頼るしかない。つまり本人が否認すれば、裁判では簡単にひっくり返るだろうし、九十九が実施したMRIの検査は、まだ実験段階であり、正式な証拠としては採用されないだろうから、アリバイ崩しすらできない可能性もある。まぁ口裏を合わせていたのが秘書とだけなら、裏を取ればちゃんとアリバイを崩すことができるかもしれないけど、よくアリバイ崩し物で陥りがちな展開は、アリバイだけ崩して犯行を立証したような気になってるとこ。アリバイがない=犯行が可能なだけで、アリバイがない=犯人ではないのである。犯人が工夫を凝らして作り上げた鉄壁のアリバイを崩されたのなら、そのショックで自供…ということも考えられるが、今回のアリバイはそれほど凝ったものでもなく、土井くらいの頭のいい人物なら、本当に浮気していたのでアリバイを作ったなどと嘯くこともできそうだ。どうもこのドラマの弱点は、実際の証拠がない限り、脳科学だけでは犯人を追い詰めることができないところのようだ。そのへんお茶を濁しているあたりが、あまりスカッとしなかった原因かも。
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