浅見光彦~最終章~10の法則2009/12/10

ニコタのブログに掲載したものだけど、我ながらよくできているのでこちらにも転載。


浅見光彦を見斬る! ~最終章の10の法則~

※あくまでも現在TBSで放映中のドラマでのお話ですので、 原作のファンの方が読んでも怒らないでシャレですませてくださいな。

(1)舞台は日本の名所旧跡で、名産品・温泉・祭などの風物が盛り込まれる。
 旅情ミステリーの鉄則。

(2)雑誌の取材や、人の依頼によって動いている最中に事件に巻き込まれる。
 最初から事件の調査で動いている場合もありますが、
 その時殺人・暴行・誘拐などに遭遇し、犯人扱いされることが多いです。

(3)しばしば兄以外の家族やお手伝いがついていったり途中で遭遇したりする。
 家族が事件関係者に関わっている場合も多いです。
 お兄さんは忙しいので東京から離れることがなかなかできないようです。

(4)事件に関わる美人のヒロインが出てくる。
 お約束。出生に秘密を抱えている場合が多いです。

(5)いわくありげな老人や熟年(男女関わらず)が出てくる。
 当たり前ジャン…と言われそうですが、最近の本格推理物の中には
 大学生しか出てこないとか、結構ありますので…。

(6)必ず1度現地の警察に連行されるが、兄の威光で捜査情報をもらえる立場になる。
 これもお約束。毎回誰が刑事役になるのか楽しみですね。

(7)連続事件に発展し、必ずどこかに殺人が入る。
 大抵事件は1回では終わりません。どこかで殺人が起きますし、
 連続殺人の場合もありますが、殺人が起きないことはないです。

(8)犯人の動機は数十年前の過去に端を発している場合が多い。
 5番と濃厚に関係していますが、必ずしも5番の人が犯人とは限りません。

(9)ヒロインといい雰囲気になるが、基本草食な光彦はいつも据え膳を食わずに帰る。
 これもお約束。

(10)どこかに無理やり光彦のお風呂シーンが入る。
 時間の都合でカットになる場合もある。
 これは最終章のオリジナルかも?


これだけ押さえておけば、後はどこを舞台にしても浅見光彦の脚本が書けるぞ!

1月期ドラマ展望2009/12/22

今回は面倒なので見ないドラマの解説はやめました。どうしても見たい人は2chのドラマ板に2010年1月期ドラマ展望スレってのがあるからそれ見てくれよ。

●絶対見る
龍馬伝』 NHK 日曜夜8時~
大河ドラマ。福山龍馬がどこまでできるかが見もの。とりあえず大河だし見る。

ブラッディ・マンデイ シーズン2』 TBS 土曜夜8時~
佐藤健が出るので見ます(・∀・) 前シリーズ、最終回だけ見てないんだよな(;´Д`) 見とかないと…。

853~刑事・加茂伸之介』 テレビ朝日 木曜夜8時~
相棒を"卒業"した寺脇康文が京都府警の刑事を演じる。堅実なドラマ作りをするテレ朝×東映のコラボなので安心して見れそう。これは見ないと!

●見るかも?
木下部長とボク』 日テレ 木曜夜23時58分~
自分の部下の名前すら覚えられないのに何故か部長の木下を板尾創路が演じる。時間的に厳しいけどなんか面白そうなので見るかも。

ハンチョウ~神南署安積班~ TBS夜8時~
佐々木蔵之介演じる所轄の人情物の刑事ドラマ。前シリーズ見てたので見るかも。ただ最近別の番組見てたりするからわからない。

特上カバチ!! 日テレ 土曜夜9時~
櫻井翔主演、原作はコミック。行政書士という珍しいネタがテーマ。原作は広島が舞台ということで、ちょっと見たい。ドラマは東京が舞台らしいけど。

インディゴの夜』 フジテレビ 月~金曜午後1時30分~
ホストクラブを中心に起きるさまざまな事件を描くドラマ。昼帯なのでリアルタイムで見るのはなかなか難しいかもしれないが、面白そうなので見るかも。

●継続視聴
ウェルかめ』…なんとなく見てる。たまに見逃してもあまり後悔しない。
相棒』…そろそろ右京と神戸の歩み寄りがほしいところ。誰もが認める神回はまだか。

来期はとりあえず見とこうというノリがなくて、絶対見るか、見るかもしれないのどっちかしかない。後は見たくないものばかり。『まっすぐな男』にはちょっと惹かれるものがあったが、いかんせん主役の佐藤隆太が好きになれない。佐藤隆太と言えば、『ROOKIES』の成功が記憶に新しいが、あれの成功は主役ばかりでなく、脇に若いイケメンがワラワラいたせいだと思うが…。まぁいいか、どうせ見ないし。
とりあえず期待値が高いのは『853』。恐らく相棒の亀山ファンがかなり流れると思うので、新番組だが固定値は期待できる。寺脇がどんな刑事を演じてくるのかが楽しみだ。亀山っぽい刑事でもいいし、逆に全然違うタイプでも面白そう。
あと珍しく昼帯が挙がっているが、今回の昼帯はいつもと違った感じのものになりそう。できれば夜にやってほしかったが、長くなりそうなので無理なんだろうな。また、仮面ライダーディケイドのヒロインや、ブレイドのギャレンまで出るそうなので、ライダーオタクの視聴も期待できる。あたしだよ!

10月期ドラマ総決算2009/12/30

10月に始まったドラマもほぼ最終回を向かえました。今回は、10~12月に最終回を向かえたドラマの総評をしてみます。


●第1位  外事警察  NHK 土曜夜9時~
公安のウラを扱った珍しい警察ドラマ。最初は物珍しさだけに惹かれて見ていたが、3回目、愛子が協力者として活動し始めた頃からぐっと面白くなり、最終回までその勢いが落ちることはなく、ラストも一部を除けば満足のいく出来だった。主役の渡部は、余すところなくその実力と魅力を発揮、脇も適材適所でキャラが立ってて、陽菜役の若い女優さんも始まる前には危ぶむ声もあったが始まってみると何も言われなくなったところを見ると、このドラマにマッチしていたらしい。とにかく、息が詰まるような展開、裏切りの連続、あっと驚く真実、地味な画面だけど脳髄にカリッとくるようなシーンが凝縮されていた。多分このドラマに惹かれるのは、主人公がすっかり汚れきっているのに、心の奥のどこかで誠実を追い求めるジレンマを抱えて苦しんでいたからだろう。平気で汚れるような人間を絶賛するのは中2病患者くらいしかいないからね。こんな優れたドラマが視聴率が低いのはとても悲しい。


●第2位  JIN-仁-  TBS 日曜夜9時~
現代医療×幕末という人気のモチーフを2つも用いたドラマ。確かに医療も幕末も充分描かれてはいるのだけど、やはりこのドラマの一番重要なテーマは人間の心。そういう点から言えば、オーソドックスなヒューマンドラマと言える。多少感動を演出しすぎた感はあるが、現代医療の知識とちょっとした器具を携えた脳外科医が、どれだけ幕末の時代に通用するかというストーリーの骨子が面白かったのでよしとしよう。ただ、原作はどうか知らないが、どうにも仁が助けるのが吉原の女郎というパターンが多すぎたような気がする。映画や続編があるのなら、ぜひ町民や百姓も助けてほしいw 中途半端な終わり方は賛否両論ありそうだが、原作が終わってないんだから仕方ない。ぜひまた連続ドラマで続編をやってもらいたい。仁の世界での明治維新も見てみたいものだ。


●第3位  坂の上の雲  NHK 日曜夜8時~
一応これも第一部が最終回ということで書いてみる。風評にたがわず金をかけまくってると思しき映像美や、当代きっての名優の競演は見応えがある。時間の流れが早いわりに主人公たちのキャラクターも立っているし、あまり今まで取り上げられることのなかった明治時代の日清戦争の事情などが見られたのもよかった。ただあまりにも軍国主義的な会話や思想に溢れていて、当時の実情がこうだったにしろ、若い人にネトウヨが多く、他のアジアの国々ともぎくしゃくしている今、こんな内容のドラマを放映して大丈夫なんかいなと、少し心配ではある。また、このドラマが倍の尺で大河ドラマ並に時間がとれたら、もっと奥深いものになっていたろうと少し残念でもある。


=============超えられない壁=============


●第4位  東京DOGS  フジテレビ 月曜夜9時~
確か33分探偵と同じスタッフが作った月9の刑事ドラマ。ストーリーは骨太だが、そこかしこにコメディパートが埋め込まれていて、そのギャグを理解するのは33分と同じで少し時間を要したが、慣れるとクセになる味わいがあるね。ただマルオだけは最初から最後まで浮いていたが。小栗の無骨でKYな軍人上がりの刑事を好演。というか、水戸黄門を見た後だとどうしてもキレがよく見えるアクションシーンとか、あぶない刑事を彷彿とさせるすぐ発砲するクセとか、そのへんがとにかくかっこよかった。20年前くらいならこういう刑事ドラマも充分アリだったと思うが、今となってはリアリティの乏しさを残念に思います。続編があるなら、アメリカの麻薬王とかマフィアとか、そんなデカいものを出すのではなく、小ぶりな事件でいいので、もうちょいリアリティを追求して、あとマルオを何とかして。


●第5位  天地人  NHK 日曜夜8時~
前半の戦が繰り返されている間はまだ緊張感があったが、後半、秀吉に服従してからはあまり面白くなかった。史実を考えるとここは兼続じゃないだろってところで活躍してたり、かといって家老として敏腕に見えたかといえば全然そうじゃなくって、秀吉がなぜヘッドハンティングしようとしたのかさぱーりわからないという、何だか納得のいかないことが多いドラマだった。ただ与六役の加藤清四郎君や、上杉景勝役の北村一輝や、石田光成役の小栗旬の3人はすごくよかった。どう考えても長澤まさみはいらない存在だったけど。

●第6位  アンタッチャブル  テレビ朝日 金曜夜9時~
このドラマが視聴率低迷したのは、まず金曜夜9時という裏が強い時間帯のドラマってことと、毎回事件が起きるのだが犯人が自殺したり謎の死を遂げたりして終わり方がすっきりしないという点が大きかったと思う。巨悪のベールを次第に剥いでゆくというストーリーなのでこの展開は仕方ないのだが、すっきりできないのはどんな理屈を並べても生理的に気持ち悪い、というのが制作サイドにわからなかったのだろうか。仲間のキャラはトリックの頃を思い起こさせたが、服のセンスがダサすぎてどうにもみっともなかったし、編集部の人たちも美鈴以外大して目立たずキャラが立ってなかったのもマイナス要因。ただ、終盤盛り上がりはよかった。あと佐藤智仁がかっこよかった。


●第7位  サムライハイスクール 日テレ 土曜夜9時~
キャスティング、演出ともに優秀なのに、脚本が屑。糞。がすとん。とりあえず演技も演出もいいから流させて見てしまうけど、肝心なところに説得力がなかったり、展開が予想の斜め上だったり、思ったよりサムライが活躍しなかったりと、これもすっきりできるポイントが少なかった。サムライの殺陣はすごくよかったけども。学園物なのでストーリーに大した期待はしていなかったけど、特に終盤、キャラが最終回に向けて動かされてる感がすごく強かった。せっかくのいい演技や演出が台無し。本当に残念なドラマ。


●第8位  ROMES  NHK 木曜夜8時~
前半もたついて主役の棒っぷりが目立ったけど、元々脇は芸達者な方々で固めてあったし、後半は巻き返してわりと見れるドラマとなった。砂村役はともかく、主役の成嶋だけでも別のもうちょっと演技ができる人だったらもっと面白かったろうにと残念でならない。この枠でキャスティングを期待する方が間違っているかもしれないが…。とにかくこの変な枠の撤廃を要求する。


●第9位  浅見光彦~最終章~  TBS 水曜夜9時~
今流行りの草食系男子、しかもセレブ(の息子)の浅見光彦が活躍する事件ドラマ。あえて推理とは言わないし言えない。光彦の家族以外は大して人物像に深みもなく、観光地紹介→ヒロインと事件に巻き込まれる→単なる推理だけで解決、という2サステイストに溢れる連ドラだったけど、内容よりもネタドラマとして楽しめた。毎回のようにストーリーとまったく関係なく差し挟まれる光彦の入浴シーン、毎回地元刑事が何故かお兄さんに電話して身元を確認するとか、とにかく水戸黄門並にお約束が多く、それを確認するためにだけ見ていたような感じ。推理ドラマとしてはまったく面白くないが、多分続編があったら見ちゃうんだろうな。最終章だけど。



今期は3本も見応え十分のドラマがあって、実に充実したクールだったと思う。特に土日のラッシュはすごかった。やはりいいドラマってのは、そのドラマの放映日になるとそれだけで楽しみになっちゃうね。いいドラマとそうでないドラマの差が酷かったが、酷いドラマの中にも少しはキラリと光るところがあったのが救いか。特に東京DOGSと天地人の小栗、天地人のこども店長、アンタッチャブルの佐藤智仁、サムハイの三浦春馬、天地人とサムハイの城田優には、今後の活躍を期待したい。