2017年1月期ドラマ展望 ― 2016/12/26
10月期の展望を書いた時にはまだ放映が決まっておらず、現在放映中で、来期まで続くドラマが、特に深夜帯にいくつかあり、それが抜け落ちていますのでご了承下さい。
期待度 ■■■…絶対見る ■■…見ると思う ■…多分見ない なし…絶対見ないor残念ながら見れない
***月曜***
●突然ですが、明日結婚します フジテレビ 月曜夜9時~
出演:西内まりや 山村隆太
原作:宮園いづみのコミック。専業主婦になりたい女と、絶対に結婚したくない男が出会い、次第にひかれ合い、複雑で滑稽でリアルな恋愛模様を繰り広げる二人のラブストーリー。
期待度 なし
***火曜***
●嘘の戦争 火曜夜9時~
出演:草彅剛 藤木直人 水原希子 菊池風磨 大杉漣 山本美月 安田顕 市村正親
幼い頃家族を殺された詐欺師が、罪を逃れた真犯人と対決する復讐劇。初回2時間SP。
期待度 なし
●カルテット TBS 火曜夜10時~
出演:松たか子 満島ひかり 高橋一生 松田龍平 吉岡里帆
ぱっとしない人生を送ってきた30代の音楽家4人が偶然出会い、軽井沢でひと冬の共同生活を送ることになるが、その偶然には秘密が隠されていた。坂元裕二が描くラブサスペンス。
期待度 なし
●幕末グルメ ブシメシ! NHK-BSプレミアム 火曜夜11時15分~
出演:瀬戸康史 田中圭 酒井若菜 三吉彩花 草刈麻有 戸田恵子 徳井優 平田満 草刈正雄
原作:土山しげるのコミック。マイペースで気の弱い勤番武士が、妻が荷籠に忍ばせた献立で周囲の人々の悩みごとを解決する、1話完結のほのぼの時代劇。
期待度■■
●ホクサイと飯さえあれば TBS 火曜深夜1時28分~
出演:上白石萌音 池田エライザ
しゃべるぬいぐるみのホクサイと暮らす、地方から上京してきた女子大生の食生活を描く、グルメドラマ。(公式サイト未発表)
期待度 なし
***水曜***
●相棒season15 テレビ朝日 水曜夜9時~
(継続)
●東京タラレバ娘 日テレ 水曜夜10時~
出演:吉高由里子 榮倉奈々 大島優子 坂口健太郎 鈴木亮平
原作:東村アキコのコミック。親友と女子会開いて~たら、~れば、ばかり言っているうちに30代になってしまった女性3人が、恋や仕事に悩む姿を描く、コミカルなちょっと遅い青春群像劇。
期待度 なし
●スリル!赤の章~警視庁庶務係ヒトミの事件簿 NHK 水曜夜10時25分~
出演:小松菜奈 小出恵介 山本耕史 木下ほうか 堀部圭亮 大和田伸也 きたろう
同じ登場人物で、主人公を変えて2つのドラマを放映する。赤の章は、警視庁の庶務係で働く女性を主人公にした警察ミステリー。蒔田光治が脚本を担当。黒の章はBSプレミアム日曜夜10時から放映。(公式サイト未発表)
期待度■■
●レンタルの恋 TBS 水曜深夜12時10分~
出演:剛力彩芽 太賀 岸井ゆきの 健太郎 原幹恵 信江勇 金田彩奈 清原翔 温水洋一
どんな客の要望にも応えるが、仕事以外では笑顔を見せず、いつも首に包帯を巻いている、謎のレンタル彼女が主人公の恋愛ドラマ。
期待度 なし
●クズの本懐 フジテレビ 水曜深夜2時55分~
出演:吉本実憂 桜田通 水田航生 池上紗理依 逢沢りな
原作:横槍メンゴのコミック。お互い他に好きな人がいることを知った上で、納得ずくでつきあうフリをする高校生のカップルの恋愛模様を描く。アニメと同時期に放映。フジテレビオンデマンドで先行配信予定。
期待度 なし
●ラブホの上野さん フジテレビ 水曜深夜2時55分~
出演:本郷奏多 松井愛莉 柾木玲弥 大沢ひかる 芋洗坂係長 聡太郎 麻丘めぐみ
実在するラブホのスタッフによる、ツイッターでの恋愛相談をストーリーにしたコミックを、ドラマ化したもの。フジテレビオンデマンドで12/1から先行配信中。
期待度 なし
***木曜***
●科捜研の女 テレビ朝日 木曜夜8時~
(継続)
●就活家族 ~きっと、うまくいく~ テレビ朝日 木曜夜9時~
出演:三浦友和 黒木瞳 前田敦子 工藤阿須加
中流階級だった家族全員が、揃って就職活動をすることになるという状況に陥ってしまう、ジェットコースター・ホームドラマ
期待度 なし
●嫌われる勇気 フジテレビ 木曜夜10時~
出演:香里奈 加藤シゲアキ 椎名桔平
原案:岸見一郎・古賀史健の自己啓発書。アドラー心理学を元に、まだ若い女性刑事が周囲に煙たがられながらも、男性刑事のバディとともに事件を解決していく刑事ドラマ。
期待度■
●増山超能力師事務所 日テレ 木曜夜11時59分~
出演:田中直樹 浅香航大 中村ゆり 柄本時生 忍成修吾 ルウト 六平直政 鹿賀丈史
原作:誉田哲也の小説。超能力者が集まる探偵事務所に舞い込む依頼を、様々な個性と能力を持つ所員たちが解決するため奔走する一風変わった探偵ドラマ。
期待度 なし
***金曜***
●三匹のおっさん3~正義の味方、みたび!!~ テレ東 金曜夜7時58分~
出演:北大路欣也 泉谷しげる 志賀廣太郎
原作:有川浩の小説。普通のおっさん3人が、ご町内のトラブルを華麗に解決していく痛快勧善懲悪ホームドラマ。
期待度 なし
●雲霧仁左衛門3 NHK-BSプレミアム 金曜夜8時~
出演:中井貴一 内山理名 手塚とおる 大東駿介 渡辺哲 村田雄浩 春風亭小朝 国村隼
原作:池波正太郎の小説。大掛かりな盗みを働く盗賊団と、火付盗賊改の攻防を描くクライムエンターテインメント時代劇。今シーズンが最終か。
期待度■■■
●下克上受験 TBS 金曜夜10時~
出演:阿部サダヲ 深田恭子 山田美紅羽 若旦那 皆川猿時 要潤 風間俊介 小林薫
原作:桜井信一のブログ。中卒でもそれなりに幸せだった男性が、小学生の娘の偏差値が低いのを知って不安になり、自分が勉強を教えて難関中学の受験に挑むという、実話を元にしたホームドラマ。
期待度 なし
●お母さん、娘をやめていいですか? NHK 金曜夜10時~
出演:波瑠 斉藤由貴 柳楽優弥 寺脇康文 石井杏奈 壇蜜 麻生祐未 大空眞弓
仲のよい母娘が、1人の男性が現れたことで、変わっていく様子を描く、サスペンスフルなモンスターホームドラマ。井上由美子が脚本を担当。
期待度 なし
●奪い愛、冬 テレビ朝日 金曜夜11時15分~
出演:倉科カナ 三浦翔平 大谷亮平 秋元才加 水野美紀 キムラ緑子 榊原郁恵
主人公と婚約者を中心に、ドロドロしてるけどキュンとする、「奪い合う」恋愛をスピーディーかつスリリングに描く、恋愛ドラマ。脚本担当は鈴木おさむ。
期待度 なし
●バイプレイヤーズ~もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら~ テレ東 金曜夜12時12分~
出演:遠藤憲一 大杉漣 田口トモロヲ 寺島進 松重豊 光石研
2002年のとある特集記事で「日本映画界を支える俳優6人」に選ばれ、いつか一緒に映画をやりたいと語り合っていた6人が、シェアハウスをするという設定で本人役を演じる、主役不在、おじさんだらけのテラスハウスw エンケン、寺島、松重あたりは主役もやってるのに。
期待度■■
●山田孝之のカンヌ映画祭 テレ東 金曜夜12時52分~
出演:山田孝之
2016年夏、山田がカンヌ映画祭を目指し映画を作る様子を描いたドキュメンタリードラマ。
期待度 なし
***土曜***
●忠臣蔵の恋 NHK 土曜夜6時10分~
(継続)
●スーパーサラリーマン左江内氏 日テレ 土曜夜9時~
出演:堤真一 小泉今日子 島崎遥香 賀来賢人 高橋克実 佐藤二朗 ムロツヨシ 笹野高史
原作:藤子・F・不二雄のコミック。平凡な中年サラリーマンが、謎の人物から無理矢理正義のスーパーヒーローを引き継がされ、世界平和と家庭問題の板ばさみになりながらも頑張る姿を描く。福田雄一が脚本と演出を担当する。
期待度■■■
●精霊の守り人 悲しき破壊神 NHK 土曜夜9時~
出演:綾瀬はるか 東出昌大 鈴木梨央 真木よう子 板垣瑞生 ディーンフジオカ 高島礼子
原作:上橋菜穂子の小説。今年4月に放映されたシーズン1の続編。破壊神を宿した少女とロタ王国に潜む主人公バルサと、他国の戦争に巻き込まれたヨゴ国の皇太子・チャグムの物語。
期待度■■■
●銀と金 テレ東 土曜夜12時20分~
出演:池松壮亮 臼田あさ美 村上淳 マキタスポーツ リリー・フランキー
原作:福本伸行のコミック。裏社会で資産家や大企業からあらゆる手段で金を奪い取る、怒涛の心理戦を描く勧善懲悪型ブラックエンターテインメント。アマゾンブライムで放送1週間前から先行配信。
期待度 なし
●豆腐プロレス テレビ朝日 土曜深夜12時35分~
出演:宮脇咲良 向井地美音 横山由依 松井珠理奈 兒玉遥 島田晴香 松村香織 白間美瑠
AKBのメンバーがプロレスに挑戦するドラマ。企画・原案を秋元康が担当。
期待度 なし
●男水! 日テレ 土曜深夜12時55分~
出演:松田凌 宮崎秋人 安西慎太郎 赤澤燈 佐藤永典 廣瀬智紀 大浦龍宇一 モロ師岡
原作:木内たつやのコミック。高校の男子水泳部の活躍を描くスポーツ青春群像劇。
期待度 なし
***日曜***
●おんな城主 直虎 NHK 日曜夜8時~
出演:柴咲コウ 三浦春馬 貫地谷しほり 菅田将暉 杉本哲太 財前直見 小林薫 前田吟
戦のたびに当主を殺され、ただ1人残った姫が「直虎」と名乗り、遠江井伊家を率い戦国を生き抜く姿を描く大河ドラマ。
期待度■■
●A LIFE~愛しき人~ TBS 日曜夜9時~
出演:木村拓哉 竹内結子 松山ケンイチ 木村文乃 菜々緒 及川光博 浅野忠信
病院を追われ単身アメリカに渡り一流の外科医として日本に戻ってきた医師の活躍と、院内での人間関係を描く医療×ラブストーリー。
期待度 なし
●大貧乏 フジテレビ 日曜夜9時~
出演:小雪 伊藤淳史 成田凌 神山智洋 滝藤賢一 奥田瑛二
シングルマザーが理不尽な社会に立ち向かう姿をコミカルに描く、お金と愛をテーマにしたヒューマンコメディ。
期待度 なし
●女の中にいる他人 NHK-BSプレミアム 日曜夜10時~
出演:瀬戸朝香 尾美としのり 板谷由夏 甲本雅裕 森岡豊 中村倫也 石黒賢 木野花
原作:エドワード・アタイヤの小説及びそれを元にした邦画。不倫相手を殺してしまった夫をかばうため、変貌していく主婦の姿を描く心理サスペンス。
期待度 なし
●スリル!黒の章~弁護士・白井真之介の大災難 NHK-BSプレミアム 日曜夜10時~
出演:山本耕史 小出恵介 小松菜奈 木下ほうか 堀部圭亮 大和田伸也 きたろう
同じ登場人物で、主人公を変えて2つのドラマを放映する。黒の章は、腹黒弁護士が何者かに罠に嵌められ、命を狙われるサスペンスミステリー。蒔田光治が脚本を担当。赤の章はNHK総合で水曜夜10時25分から放映。(公式サイト未発表)
期待度■■
●視覚探偵 日暮旅人 日テレ 日曜夜10時半~
出演:松坂桃李 多部未華子 濱田岳 住田萌乃 上田竜也 シシド・カフカ 北大路欣也
原作:山口幸三郎の小説。昨年放映された同タイトルのSPドラマの続編。五感のうち4つを失った主人公の男が、1つだけ残され異様に発達した視覚を武器に、目に見えないものを視て事件を解決していくミステリードラマ。堤幸彦が演出を担当。
期待度■■
***その他***
●べっぴんさん NHK 月~土曜朝8時~
(継続)
月曜 なし
火曜 夜11時「ブシメシ!」
水曜 夜9時「相棒」夜10時「スリル!」
木曜 夜8時「科捜研の女」
金曜 夜8時「雲霧仁左衛門3」深夜12時「バイプレイヤーズ」
土曜 夜9時「左江内氏」夜9時「精霊の守り人」
日曜 夜8時「おんな城主直虎」夜10時「スリル!」夜10時「視覚探偵日暮旅人」
その他朝8時「べっぴんさん」
来期も多い…orz 秋~冬は視聴率が伸びるシーズンなので、どのテレビ局も力を入れた作品を投入してくるからでしょうかね~。といっても目玉のキムタクドラマは見る予定ないんですがw
さて、私が見る予定のドラマを個々に見て行きましょう。ブシメシは幕末が舞台の時代劇ということでこれは見てみたい。朝ドラと大河はもちろん見ますし、相棒、科捜研は視聴継続中、雲霧、精霊は前作を見ていたので見たいですし、スリル、視覚探偵はミステリーなので見たい。視覚探偵はSPドラマも見てますが、さほど面白くはなかったので期待度2ですけどw バイプレイヤーズと左江内氏はどれにも当てはまらないですが、バイプレイヤーズは芸達者なキャストが魅力的ですし、おっさんばかりのシェアハウスってのも面白そう。左江内氏はヨシヒコの福田が脚本演出ですから、これは見ないわけにはいかない。あー<(;´Д`)>
救いは、2つあるスリルが2月下旬からスタートってことでしょうか。1月スタートの精霊、雲霧、ブシメシなどのNHKのドラマは回数が少ないので、その頃には見終わってるかもしれないですしね。あと、救いと言っていいのかわかりませんが、バイプレイヤーズはテレ東なので、例によって見逃し配信でもしてくれないと見れないです…。
全体的に見ますと、来期の目玉はやはり、TBS日9のキムタクドラマでしょう。もうジャンルとして確立してますよね、キムタクドラマw 他は目立って視聴率が稼げそうなドラマはないのですが、今期の逃げ恥のように尻上がりに視聴率がよくなってくるお化けドラマがあれば、ドラマ界も盛り上がるのですけどねぇ。見てませんでしたけども、ええ。
2016年10月期ドラマ総決算 ― 2016/12/27
やっと今期のドラマが全部終わりました。いや、実はまだ終わってないのがあるのですが、それは各順位を見てみてください。
●9位
夏目漱石の妻 NHK 土曜夜9時~悪妻と言われる漱石の妻を主人公としたドラマだったが、やはり当時と現代の夫婦観の違いから、シンクロできる部分が少なかった。お話としては面白かったのだけれど、妻側の立場から描かれているせいか、むしろ漱石のダメっぷりが目立ち、彼の気持ちをトレースすることもできなかった。今年は漱石没後100周年ということで、他にも漱石を扱った番組が多かったけれど、晩年に京都の芸者に入れあげたとかいうドラマもあったりして、なんだかなぁと思う。長谷川と尾野の演技は素晴らしかった。
●8位
コピーフェイス NHK 金曜夜10時~展望を書いた時には存在を知らなかったが、予告を見て何となく見る気になったドラマ。1回目を見てもういいかなと思ったが、毎週予約をしてしまったようで、お昼ご飯の時に他に見る物がなくて、2日かけて1話見ていた。医療ミスの隠蔽を暴こうとする女性記者と、その病院の理事長とのラブストーリーの部分がよかった。美人でスタイル抜群の女性に勝手に整形されてしまった主人公の気持ちはいかばかりかと思うが、私ならペンダント交換してても、スタイルの部分で絶対に間違われない自信があるw
●7位
子連れ信兵衛2 NHK-BSプレミアム 金曜夜8時~よく言えば安定感のある、悪く言えばワンパターンの、江戸時代が舞台だけど昭和の風味がする時代劇。今回は新兵衛にいきなり求婚する女性が現れ、その女性に折笠が惚れたりと、恋愛模様が面白かったけれど、結局元の鞘に収まるという王道の終わり方で、続編の兆しを感じさせた。このドラマのどこがいいって、鶴坊の可愛さと、それを見守る新兵衛を初めとする長屋の連中の表情がとてもいいので、ストーリーは二の次。正直ストーリーはワンパターンなのでさほど面白くはない。でも何故か楽しみに見ちゃう。そんなドラマ。
●6位
スニッファー 嗅覚捜査官 NHK 土曜夜10時~ウクライナのドラマをリメイクという鳴り物入りで、阿部と香川という人気俳優が出演ということで、大層期待したのだけれど、逆にそれでハードルが上がってしまったのか、期待したほどでもなかった。面白くないことはないのだけれど、せっかく個性派俳優を起用しているのだから、もっと個性を前面に出すような演出にした方がよかったように思う。一応バディ物なのだから、主人公とその相棒の信頼関係を築くシーンがもっと欲しいかった。NHKなのだから45分という枠に縛られず1時間枠にすればよかったのに。
※音楽賞
●5位
Doctor-X ~外科医・大門未知子~ テレビ朝日 木曜夜9時前作までをほとんど見ていなかったので見る気はなかったし、2~3回までは見てなかったのだけど、ちょうど台所の後片付けをしながらついテレビをつけたくなっちゃう時にやってるのよね! なので退屈な後片付けのBGM代わりに見ていたのだけど、そのくらいのスタンスで見るのがちょうどいいドラマだわw 本職に言わせるとありえない世界観らしいけど、もう特撮ヒーロー物だと割り切って見た方がいい。芸達者な役者たちによる応酬を楽しみ、失敗しない主人公の活躍に溜飲を下げるのが、このドラマの正しい見方だと思う。
※主演女優賞
●4位
石川五右衛門 テレ東 金曜夜7時58分~演出や殺陣などイマイチの部分もあったし、中盤までは普通の時代劇のようなサブストーリーばかりで少し飽きが来そうになったけれど、終盤の盛り上がりがすごく、史実はガン無視だったがストーリーの完成度も高くて、見応えがあった。海老蔵は五右衛門がとてもよく似合っていて、時には見とれてしまうほど。茶々は少し薹が立っていたもの、他のキャスティングは概ねよかった。なかなか佳作の時代劇だったと思うのだが、元々の時代劇好きにはウケづらいし、若い人はそもそも時代劇を避けるから、視聴者層が限られていたと思われるのは少し残念。
※時代劇・歴史ドラマ賞/主演男優賞/音楽賞
●3位
IQ246~華麗なる事件簿~ TBS 日曜夜9時~本格ミステリーとの触れ込みだったが、蓋を開けてみるととんだネタドラマだったw 最初違和感があった織田さんのキャラを含め、キャラクターはわりとよかったと思う。特にディーンはまたファンを増やしたのではないだろうか。ただ、肝心のミステリー部分がどこかで見たようなトリックの焼き直しばかりで、本格を謳いながら証拠を後出ししたり、もはやミステリーと言えるのかどうかもわからない出来。ただ、粗探しをしながら見るのは、クセになるね。ネタドラマにツッこんだら負けなのだけど。
※ネタドラマ賞/助演男優賞(ディーン・フジオカ)
●2位
勇者ヨシヒコと導かれし七人 テレ東 金曜夜12時12分~キー局では放映終了したが、ここ広島では4週遅れなので、敢えて9回分までの評価でエントリーすることに。そのせいか、不消化感がすごいw コメディパロディ部分が大きいとはいえ、最後まで見てないことが、やはり不利に働いたか。まぁでもコメディドラマとしては、ここ数年これ以上面白いコメディって見たことがないくらい、抜群に面白かった。ここまで突き抜けたドラマも珍しい。深夜帯という、スタッフ的に気を抜ける時間帯の放映というのもよかったのだと思う。これはまたぜひ続編を作っていただきたい。キャストも年を重ねてきたことだし、なるべく早めに頼むw って最終回で完結してたらやだなぁ。
※コメディー賞/深夜賞/特別賞/主演男優賞/助演男優賞(ムロツヨシ)/助演女優賞(木南晴夏)
●1位
真田丸 NHK 日曜夜8時~最高に面白かった。これぞ王道というのではなく、これからの指標を示すような大河だったと思う。今年は時代考証を考えず気軽に見たのだけれど、それでも史実ちゃんと押さえてる感はあったし、何よりキャラの個性がそれぞれ見事に立っていたし、ストーリーも史実以外の自由に出来る部分で、ああ、そうだったのか!と思わせる緻密な伏線が引かれていたりして、さすが三谷と思わせる出来。地上波だけ見ると視聴率はいつもの感じだったけど、先行放映したBSで5%という、BSでは驚異的な視聴率を誇り、評判もよく話題も豊富で、キャストやスタッフのモチベも高かったのではないだろうか。
※時代劇・歴史ドラマ賞/特別賞/主演男優賞/助演男優賞(草刈正雄・大泉洋)/助演女優賞(長澤まさみ)/脚本賞/音楽賞
今回は見たドラマの数も多かったが、良作も多く順位付けに苦労しました。特に2位のヨシヒコは、もし最終回までちゃんと見ていたら、真田丸とどちらを1位にしようか、相当迷ったはずです。どちらもコメディ的な要素はあるものの、それ以外の部分はまったく逆ベクトルのドラマで、そもそも同じ土俵で評価していいものかどうかを悩むほどですね。他のドラマは、録画してあった場合、どれを先に見るかで大体判断していますが、恐らく真田丸とヨシヒコがあったら、ヨシヒコを先に見ちゃうw でも、例えば4コマ漫画と小説があったとして、気軽に読めるのは4コマだけど、小説はじっくり落ち着いて読みたい、そういうところってありますよね。その感じなのです。
さて、全体的に見てみると、今期トップはやはり、10%台に落ちたのは1度だけのドクターXではあったのですが、逃げ恥の追い上げが凄かった! 初回こそ10.2%の平凡な数字だったのに、中盤からの伸びがすごく、最終回は20%超えを飾りましたね。しかし、評判を聞いても、ガッキー可愛いとか、ダンスが面白いとか、つまりはノリばかりでウケている様子で、私自身ガッキーが2大苦手女優の1人であるので、まったく見る気は起きませんでした。ちなみにもう1人は榮倉奈々です。まぁあれですよね、マルモの掟方式ですよねw まぁでも、こんなドラマが出てくると、いきなりドラマ業界は活気付きます。今期はドクターX、逃げ恥、そして以前よりは落ちたものの相棒もまだまだ他と比べると悪くないですし、最終回に向けて駆け抜けた真田丸など、7月期までの低調さと比べるとかなり盛り上がったのではないでしょうか。
2016年独偏賞ノミネート作品 ― 2016/12/29
2016年独断と偏見によるドラマ大賞第7回ノミネート作品を発表します。
今年見た全ドラマリストは、「私が今年最終回まで見た」のが条件ですので、今見ているものでも最終回が来年のものは入っていません。ただし、今年に限り、諸事情により「勇者ヨシヒコと導かれし七人」のみ、最終回まで見ていませんが、ノミネートされています。また、受賞に値する作品がない場合、候補があっても該当作品なしという結果になることもありますし、すでに該当作品がない部門もあります。
■今年見た全ドラマリスト
●大河D 真田丸 NHK 日曜夜8時
●朝ドラ あさが来た NHK 月~土曜朝8時
●朝ドラ とと姉ちゃん NHK 月~土曜朝8時
●1月期 お義父さんと呼ばせて フジテレビ 火曜夜10時
●1月期 相棒season14 テレビ朝日 水曜夜9時
●1月期 ヒガンバナ ~警視庁捜査七課~ 日テレ 水曜夜10時
●1月期 科捜研の女season15 テレビ朝日 木曜夜8時
●1月期 ちかえもん NHK 木曜夜8時
●1月期 スペシャリスト テレビ朝日 木曜夜9時
●1月期 臨床犯罪学者 火村英生の推理 日テレ 日曜夜10時半
●4月期 最後のレストラン NHK 火曜夜11時15分
●4月期 警視庁捜査一課9係 テレビ朝日 水曜夜9時
●4月期 警視庁捜査一課長 テレビ朝日 木曜夜8時
●4月期 トットてれび NHK 土曜朝8時15分
●4月期 精霊の守り人 NHK 土曜夜9時
●4月期 ゆとりですがなにか 日テレ 日曜夜10時半
●7月期 ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子 フジテレビ 火曜夜10時
●7月期 伝七捕物帳 NHK-BSプレミアム 金曜夜8時
●7月期 神の舌を持つ男 TBS 金曜夜10時
●7月期 時をかける少女 日テレ 土曜夜9時
●7月期 THE LAST COP epsode0 日テレ 土曜夜9時
●10月期 人形佐七捕物帳 BSジャパン 火曜夜9時
●10月期 ドクターX 外科医・大門未知子 テレビ朝日 木曜夜9時
●10月期 石川五右衛門 テレ東 金曜夜7時58分
●10月期 子連れ信兵衛2 NHK-BSプレミアム 金曜夜8時
●10月期 コピーフェイス NHK 金曜夜10時~
●10月期 勇者ヨシヒコと導かれし七人 テレ東 金曜夜12時12分
●10月期 夏目漱石の妻 NHK 土曜夜9時
●10月期 スニッファー 嗅覚捜査官 NHK 土曜夜10時
●10月期 IQ246~華麗なる事件簿~ TBS 日曜夜9時
■大賞候補
●1月期 あさが来た NHK 月~土曜朝8時
●4月期 精霊の守り人 NHK 土曜夜9時
●7月期 とと姉ちゃん NHK 月~土曜朝8時
●大河D 真田丸 NHK 日曜夜8時
※総決算で1位を獲得した作品。
■ミステリードラマ賞候補
●1月期 相棒season14 テレビ朝日 水曜夜9時
●1月期 スペシャリスト テレビ朝日 木曜夜9時
●1月期 科捜研の女season15 テレビ朝日 木曜夜8時
●4月期 警視庁捜査一課長 テレビ朝日 木曜夜8時
●7月期 ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子 フジテレビ 火曜夜10時
■コメディー賞候補
●1月期 ちかえもん NHK 木曜夜8時
●10月期 勇者ヨシヒコと導かれし七人 テレ東 金曜夜12時12分
■恋愛ドラマ賞候補
※該当作品なし
■ヒューマンドラマ賞候補
●朝ドラ あさが来た NHK 月~土曜朝8時
●4月期 トットてれび NHK 土曜朝8時15分
●朝ドラ とと姉ちゃん NHK 月~土曜朝8時
■ホームドラマ賞候補
※該当作品なし
■時代劇・歴史ドラマ賞候補
●1月期 ちかえもん NHK 木曜夜8時
●10月期 石川五右衛門 テレ東 金曜夜7時58分
●大河D 真田丸 NHK 日曜夜8時
■深夜賞候補
●10月期 勇者ヨシヒコと導かれし七人 テレ東 金曜夜12時12分
■ネタドラマ賞候補
●10月期 IQ246~華麗なる事件簿~ TBS 日曜夜9時
■特別賞候補
●1月期 あさが来た NHK 月~土曜朝8時
●1月期 ちかえもん NHK 木曜夜8時
●4月期 精霊の守り人 NHK 土曜夜9時
●4月期 トットてれび NHK 土曜朝8時15分
●朝ドラ とと姉ちゃん NHK 月~土曜朝8時
●10月期 勇者ヨシヒコと導かれし七人 テレ東 金曜夜12時12分
●大河D 真田丸 NHK 日曜夜8時
■主演男優賞候補
草彅剛 (スペシャリスト)
内藤剛志 (警視庁捜査一課長)
市川海老蔵 (石川五右衛門)
山田孝之 (勇者ヨシヒコ)
堺雅人 (真田丸)
■主演女優賞候補
波瑠 (あさが来た/ON)
沢口靖子 (科捜研の女)
綾瀬はるか (精霊の守り人)
満島ひかり (トットてれび)
米倉涼子 (DoctorX)
■助演男優賞候補
玉木宏 (あさが来た)
ディーン・フジオカ (あさが来た/IQ246)
松尾スズキ (ちかえもん)
吉川晃司 (精霊の守り人)
唐沢寿明 (とと姉ちゃん)
ピエール瀧 (とと姉ちゃん)
ムロツヨシ (勇者ヨシヒコ)
草刈正雄 (真田丸)
大泉洋 (真田丸)
■助演女優賞候補
早見あかり (ちかえもん)
池上季実子 (科捜研の女)
高島礼子 (精霊の守り人)
木南晴夏 (勇者ヨシヒコ)
長澤まさみ (真田丸)
■脚本賞候補
大森美香 (あさが来た)
三谷幸喜 (真田丸)
■音楽賞候補
●4月期 精霊の守り人 NHK 土曜夜9時
●4月期 トットてれび NHK 土曜朝8時15分
●10月期 スニッファー 嗅覚捜査官 NHK 土曜夜10時
●10月期 石川五右衛門 テレ東 金曜夜7時58分
●大河D 真田丸 NHK 日曜夜8時
2016年独断と偏見によるドラマ大賞 第7回 ― 2016/12/31
今年で独偏賞は7年目を迎えます。昨年の秋から、しばらくの間ニコッとタウンに書いているドラマの感想をお休みするつもりが、ついつい1年余りも休んでしまい、すっかり感想を書く癖がなくなってしまっていたのですが、諸事情で今年の10月期のドラマより、感想を再開することができました。いつまで感想を続けられるかは何とも言えませんが、可能な限り続けていきたいと思っています。
独偏賞の方は、もし感想が書けなくなっても続けて行きたいと考えてます。最低でも10年は続けて行きたいですねw では発表です。
■ミステリードラマ賞
警視庁捜査一課長 (4月期)
ミステリーというより、カリスマ的な課長の下、一丸となって捜査にあたる刑事たちの努力を描いた群像劇が、逆に新鮮でした。
■コメディー賞
勇者ヨシヒコと導かれし七人 (10月期)
とにかく笑えます。なかなかここまでコメディとパロディに徹したドラマも今時珍しいです。
■恋愛ドラマ賞
※該当作品なし
■ヒューマンドラマ賞
あさが来た (朝ドラ)
女性蔑視が激しい時代に、家族に支えられながら大活躍した女性を生き生きと描きました。
■ホームドラマ賞
※該当作品なし
■時代劇・歴史ドラマ賞
真田丸 (大河D)
他作品もなかなかよかったのですが、今年はどうしてもこれになっちゃいますね。
■深夜賞
勇者ヨシヒコと導かれし七人 (10月期)
今年は深夜ドラマはこれしか見てないのですが、他にあってもこれが賞を取っていたでしょうw
■ネタドラマ賞
IQ246~華麗なる事件簿~ (10月期)
いろいろツッこむのが面白いという、スタッフが意図したところとは別のところで楽しめました。
■特別賞 ※ダブル受賞
勇者ヨシヒコと導かれし七人 (10月期)
ゆえあって最終回まで見ていませんが、もし見ていたら恐らく大賞を争っていただろうと思われます。
ちかえもん (1月期)
この作品も、コメディではヨシヒコに負け、時代劇では真田丸に負けたものの、どちらの要素もかなりハイクオリティだったので、埋もれさせておくのは惜しいです。
■主演男優賞
山田孝之 (勇者ヨシヒコと導かれし七人)
堺雅人とかなり悩みました。ダブル受賞でもよかったのですが、山田の演技の幅の広さで、軍配上がりました。
■主演女優賞
綾瀬はるか (精霊の守り人)
手だれの用心棒という、今までとまったく違うイメージの女性を体当たりで演じました。
■助演男優賞 ※ダブル受賞
ディーン・フジオカ (あさが来た/IQ246)
鍛え上げた肉体と精悍なマスクで、日本の女性を虜にしました。おディーン様という言葉も生まれ、今年のヤフー検索大賞にも選ばれました。
草刈正雄 (真田丸)
戦局を見るのは得意なのに大局を見ることができなかった、有能ながらも悲劇の武将を、巧妙かつ力強く演じました。主人公を食っていると評判にもなりました。
■助演女優賞
長澤まさみ (真田丸)
当初は性格が悪いと不評だったものの、サバサバしているように見えて実は一途な彼女に惹かれた視聴者は多かったのではないでしょうか。
■脚本賞
三谷幸喜 (真田丸)
なるべく史実に則しながらも、創作部分では大胆なストーリーを展開し、キャラの個性も引き立ち、ダイナミックながらも精緻な伏線を引く脚本は、本当に素晴らしいの一言に尽きます。
■音楽賞
精霊の守り人 (4月期)
日本ではなかなか受け入れられがたいファンタジーの世界観に、視聴者を一気に引き込むBGMが魅力的でした。
◎◎◎ 大賞 ◎◎◎
真田丸
ダイナミックかつ計算しつくされた精緻な脚本と、練りこまれたキャラクター、芸達者な俳優さんたちの見事な演技、どれを取っても素晴らしく、1つだけ不満を言うとすれば、最後がバッドエンドだったことでしょうかw 三谷自身、悲劇は好きだと公言しており、以前大河の筆を取ったのも、主人公たちがほぼ全員死に絶える新選組でしたね。視聴率的にも、地上波だけ見るとイマイチでしたが、先行放映しているBSプレミアムでは、3%稼げば御の字と言われるところ、5%という驚異的な視聴率をたたき出しており、特にM3F3層に好評だったことがうかがい知れます。
【総評】今年は文句なく真田丸!と言いたいところですが、本当はヨシヒコとかなり悩みました。コメディの要素は共通しているけれど、他の部分がまったく違うベクトルを持つ2つのドラマで、比較対照にすることすら滑稽なような気がしますが、大賞はダブル受賞にはしたくなかったもので、泣く泣くヨシヒコを切りました。どちらとも私好みの素晴らしい出来で、大賞を除く各賞も4つずつと偶然にも互角になりましたが、ヨシヒコは広島での放映が遅れたのが致命的だったかもしれません。
全体的に見ると30や40稼ぐようなオバケドラマもなく、低調ではありましたが、安定のドクターX、ダークホース的な99.9や逃げ恥などがあり、少しドラマが息を吹き返してきた感もありました。真田丸も好調でしたしね。ただやはり、見逃し配信や、定額で見放題のネットの動画配信サービスがあるためか、話題にならない限り視聴率が低迷する傾向があります。特に民放はスポンサーにアピールするため、リアルタイム視聴を獲得しようと躍起になっているようですが、さすがにネットがなかった頃のような視聴率を安定して望むのはもう無理ですね。テレビ局もそれに気づいて、現在暗中模索している最中のような気がします。何かと期待しましょう。
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