2023年独断と偏見によるドラマ大賞 第14回 ― 2024/01/04
昨年は私的に激動の1年でした。まず母の死去から始まり、自分の病気発覚、入院、手術、そしてまだ通院していて現在進行形です。3が日にも通院、バタバタしてたのでアップするのを忘れてました。とてもじゃないけど新年のご挨拶はできそうにない状態です。
退院してからも体調が優れないため、しばらくは放置していたのですが、少し元気が出てきたので毎年恒例の独偏賞を絶やすまいと、療養中につき暇だけはあるので急いで編集しました。それではどうぞご覧ください。
■ミステリードラマ賞
ラストマン-全盲の捜査官- (4月期)
やや嘘っぽいところもありましたが、目が見えないからこその捜査という新しい観点は面白かったです。キャストも豪華でした。
■コメディー賞
セクシー田中さん (10月期)
女性心理や恋愛模様なども見ものでしたが、なんといってもちょっとおかしな田中さんを中心としたクスッと笑えるエピソードがよかったです。
■ヒューマンドラマ賞
ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~ (10月期)
3人の主人公による3つのストーリーが複雑に絡まり合いながらも、少しずつ謎が解けて行くのが毎回楽しみでしたし、収束も見事でした。
■恋愛・ホームドラマ賞
きのう何食べた?season2 (10月期)
毎日同じようだけど少しずつ変化していく日常をうまく切り取ってました。相変わらず内野の演技が見事。
■時代劇・歴史ドラマ賞
どうする家康 (大河ドラマ)
神の君と言われつつも、いつも悩んだり支えられたりしながら主人公が天下人になっていく様子が毎回楽しみでした。
■ショートドラマ賞
帰ってきたぞよ!コタローは1人暮らし (4月期)
突飛な設定だけど毎回心温まったり切なくなったりじーんとさせられる人間ドラマが描かれてました。
■ネタドラマ賞
※該当作品なし
■特別賞
ばらかもん (7月期)
五島の美しい風景をバックに描かれるスローライフは、昨今の暑い夏に何も考えずに見るにはぴったりでした。
■主演男優賞
堺雅人(VIVANT)
前半は大事件に巻き込まれた一般人、後半は冷徹なエージェントを演じ分け、並み居る豪華キャストの中、見事に主役を演じ切りました。
■主演女優賞
木南晴夏(セクシー田中さん)
まずベリーダンスをマスターするのが大変そうだったし、いつもと違う引っ込み思案のキャラを好演してました。
■助演男優賞
阿部寛(VIVANT)
主人公とのかけあいが多く、序盤の頼りがいがありそうな感じから、敵か味方かわからなくなってからの腹の探り合いも楽しかったです。
■助演女優賞
菅原小春(パリピ孔明)
ドラマはアレでしたが、この人の存在感は抜群で、特に劇中歌の動画は何度も見返してみるほどでした。
■脚本賞
福澤克雄(VIVANT)
何も情報がない中での初回の引き付け方も見事、ほぼ失速することなく最終回まで突っ走り、地上波でもこんな映画みたいなドラマができるんだと思わせられました。
■音楽賞
VIVANT (7月期)
何かと耳にすることが多かったテーマ曲だけでなく、オリエンタルな曲調のBGMも耳に残りました。
◎◎◎ 大賞 ◎◎◎
VIVANT
放映直前までのほとんど情報がない状態から、初回のまるでハリウッドの映画を見ているようなダイナミックな感覚、それ以降もほぼ失速せず、最後まで緊迫感に満ちたストーリーが展開し、この受賞に異を唱える人はいないと思います。惜しむらくはラストが少しスッキリできなかったところですが、それを差し引いても今年のみならず昨今のドラマの中では群を抜いていました。勧善懲悪ではないのでストーリーが分かりづらかった人もいたのと、配信で見る人も多いせいもあってか、視聴率は思ったほどではありませんでしたが、まだまだ日本でもこんなドラマが作れるのだと思わせられた作品でした。あまりにあれこれ豪華すぎてどのくらい経費がかかったのか気になるところです。
【総評】昨年はVIVANTイヤーと言っても過言ではないでしょう。困ったことに、このダイナミックなドラマは独偏賞のどの部門にもあてはまらず、圧倒的ではあったのですが、大賞と主演・助演男優賞と脚本賞の4部門にとどまりました。今までのドラマの中だとコンフィデンスマンJPとか民王とかと近いと思うのですが、この手のアドベンチャーとかコンゲームのようなドラマは日本ではごく少数しかないので、1つのジャンルとして独立させるのは実質不可能と言っていいでしょう。
他はセクシー田中さんが2部門獲った以外は1部門ずつとバラけています。受賞したドラマはもちろんどれもお勧めできる佳作ではあるのですが、VIVANTの前ではどれも色褪せてしまいますね…。
今年はドラマ好きとしてはなかなか楽しめる年となりました。来年以降もVIVANTに続くオバケドラマが出てくれると楽しいのですが、あれを超えるドラマはなかなか出ないだろうなぁというのが正直な感想です。そしてその感想が見事に裏切られるのも楽しいものです。
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