『怪盗Xからの挑戦状』へっぽこ推理2011/05/04

知らない人のために書いておきますと、怪盗Xからの挑戦状は、NHKのバラエティーとミステリードラマを合体したような探偵Xからの挑戦状!season3の第3回のストーリー。このドラマは、携帯かスマホで登録することにより、番組放映の1週間前から毎日有名なプロの推理作家が書き下ろした問題編の推理小説が届き、番組放映の前日までにその問題編から導き出した解答を送信、番組放映時には問題編と解答編のドラマが放映され、最後に正解率と完全正解率が発表されるというもの。詳しくはNHKの公式サイトでも見てください。今まで時間的に見れなかったり、携帯で登録するのが面倒だったので見ていませんでしたが、今回初めて見てみました。1回目は半分くらい正解、2回目は気づいたら締め切りが過ぎてて推理が送信できず、下調べが必要な内容だったため、見るまで犯人がわかりませんでした。で、これが3回目です。

もう解答は出してしまったのですが、一応放送前に私が出した解答を書いておこうと思います。正直自信はまったくありません。しかし最後の配信を読んだら、これしか解答が見つからないのです。まず解答を書く前に、この解答に到った手がかりを書いておきます。

まず、怪盗Xと蘭子が、探偵Xの推理を聞いた後にすぐ犯人が誰だかわかったこと。怪盗Xだけならともかく、蘭子がわかったとなると、あまりヒネリのない簡単な答えであると推察できます。検索したところ、怪盗Xが撮影したビデオの、電池切れで映像が途絶えたところで、撮影者が予約をキャンセルした客・外山から怪盗Xに入れ替わったのでは…というなかなか面白い推理が掲載されてました。ただこの場合、被害者がそのキャンセルした客ということになってしまい、推理小説ではよくある叙述トリックでは使えるネタですが、いざ映像化するとなるとちょっとつらい。しかもここまで複雑なトリックが隠されていることを、ミステリー初心者の蘭子が果たして気づくでしょうか。ということで、私はこれは違うと思いました。この推理は何回目かの配信の後で考えたものだったらしく、ご本人も後から来た配信を見て、意見を撤回していました。

また、犯人がわかった怪盗Xと蘭子が、犯人がわからないまま解説していた探偵Xをベタ誉めしているところ。つまり探偵Xの推論に間違いはないのです。あれはそのまま素直に受け取った方がいい。すなわち、ここで名前が挙がった容疑者のすべてが犯人である可能性がない、ということになるのではないでしょうか。具体的に言うと、支配人、椎平、園田、高市、登呂の5人です。石川こと怪盗Zは被害者ですし、皆藤こと怪盗Xは除外すべきです。となると犯人はその日ホテルにいた他の人ということになりますね。

さてここで気になるのは予約をキャンセルした外山と、料理をしたシェフです。その日事故があって従業員が来れなかったという設定ですから、予約客のキャンセルがあるのは自然なことですが、ミステリーの世界ではこういう常識内で考えうることでも推理の手がかりになることがよくあります。特にこういうタイトな短編小説の場合、キャンセルした客がいたということに意味があると考えた方がいいということ。逆に意味がなければキャンセルした客が何人もいたとか、団体さんがこれなくなったとか、もっとざっくりした設定になってくるんじゃないかと思います。犯人は怪盗Zと連絡を取る予定があったのですから、ホテルに来ることにしていたと考える方が自然でしょう。だとすると、今ホテルにいる容疑者のうち犯人がいないのだとしたら、外山が限りなく怪しくなります。そしてもっと言うなら、事故があったことそのものに意味があると言えます。従業員が来れなくなったこと、外山がキャンセルしてきたこと、シェフがホテルに来ることになったこと、すべて事故に起因しています。この事故に解決の糸口があることは明白ですね。

ではなぜ外山はキャンセルしたのか。これは、他に用事ができたからではないでしょうか。しかし本来なら怪盗Zとの約束を優先すべきなのに、何故他の用事を優先したか。それは他の用事というのが、怪盗Zとの約束を同時に果たせることができるものだったからではないでしょうか。つまり、外山とはいきなり支配人に呼ばれたシェフの偽名だったと。シェフはリストの中には名前がありませんが、一応外山という偽名では載っています。しかもシェフはホテルと交流があったため、他の客よりホテルの情報を得やすい立場にあります

シェフは怪盗Zと落ち合うため、偽名でホテルの予約をし、変装でもしていくつもりだったのでしょう。しかし支配人から急に料理をしてくれと頼まれたため、わざわざ偽名で変装して宿泊するという危険を冒さずして、怪盗Zと落ち合えるチャンスだと思い、予約をキャンセルしてシェフしとしてホテルに来たのでしょう。アクシデントで呼ばれたのですから、何か事件があっても疑われづらいですしね。

さてここからは完全に推理です。シェフは仕事を終え、恐らく車で来ているでしょうから、ホテルから車で出て行くふりをして、近所に車を止めて、森の中からボイラー室付近の裏口まで行き、そこから再びホテルに潜入。念のためボウガンを持参しました。シェフは怪盗Zの部屋に仕掛けた盗聴器か何かで怪盗Zの様子をうかがいながら、ボイラー室に入ろうとしたが、その前に怪盗Zが部屋から出てきたので、急いで喫煙室に向かい火をつけた煙草を1本置き、再び裏口から出て森を通って怪盗Zがボイラー室に向かうのを待ちうけ、ボウガンで襲撃。だがそこで誰かがホテルから大声で怪盗Zに声をかけてきたのに気づき、急いでボイラー室に向かう。怪盗Zが誰かに襲撃されたことがわかれば、警察に連絡され、ホテル内で行動するのが難しくなってしまう。しかしボイラー室ではメガネが雲ってまったくレバーの番号が判別できなかった。さっきはボイラー室に入る時間がなかったので、こんなにメガネが曇るとは思っていなかった。カンで2本のレバーを下ろすが、もし間違えば完全にアウト。一旦あきらめるが、裏口から外に出ようとしたら、怪盗Xがこちらに向かってくるのが見えたため、急いでホテル内を通って他の出口から逃亡した。怪盗Xが裏口から入ってきた時、そこから再び犯人が逃げた足跡がなかったのはそのせい。ホテル内の構造に詳しいのも、シェフの犯行を裏付けている

かなり牽強付会で、確証もありませんが、今のところこの推理を否定する要素もないと思います。さて、合ってるかな間違ってるかな~?

コメント

_ Kalma ― 2011/05/04 17:49

今某所を見たところ、犯人外山説は有力だが、外山はシェフではなく、普通の宿泊客で、
探偵Xが映像を見たのが古いテレビだったから、怪盗Xの撮ったハイビジョン映像の
横が切れていて、そこに普通にメガネをかけた外山がいた、という意見が有力だった。
外山がキャンセルした客ではないというのは、このホテルには虹をモチーフに
7つの色の名前がついた部屋があり、予約では全室埋まっていたが、
キャンセルで1つ空いていたと考えられ、恋人同士の高市と登呂は同室、
皆藤こと怪盗X、石川こと怪盗Z、椎平、園田、外山の5人で、
6部屋埋まっていたのではないかということ。
確かにこちらの方が、ブルーレイで見た蘭子が簡単に犯人を指摘できたのもわかるし、
わざわざシェフが外山と考える必要もない。
うーん、今回も間違ったかも…

_ Kalma ― 2011/05/06 00:46

やはり某所で流れてた説が合ってましたね。
私は犯人は外山と指摘したまではよかったけれど、
それがシェフだと完全に勘違いしていたのでダメですねぇ。
長澤が某所の予想通り、地デジの準備はお早めに
と言ってたのが笑えましたw

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